繰り上がりのある足し算の教え方(小1)
8 + 7 のような、答えが10をこえる足し算は、小学1年生の10月ごろに習います。このころの子は、まだ指で1つずつ数えて答えを出していることが多いです。指で数えると、8 から 9、10、11…と7つ数えるあいだに、数えまちがいがおきます。学校ではここで、「10を作ってから考える」やり方を習います。
まず、10の分け方が出てくるか見る
教える前に、「8 は、あといくつで 10?」と聞いてみてください。すぐに「2」と返ってくれば、そのまま先に進めます。考えこむようなら、繰り上がりの前に、10の分け方に戻ったほうが早いです。
10の分け方は、小1「いくつといくつ」のプリントで練習できます。「9 と 1 で 10」「10 は 6 と 4」のような問題です。
おはじきで 8 + 7 をやってみる
学校ではブロックを使って習います。家なら、おはじきでも、小さなお菓子でもかまいません。
- 8こ と 7こ を、少し離して並べます。
- 「8 は、あと いくつで 10 になる?」と聞きます。
- 7こ のほうから 2こ を動かして、10こ の かたまりを作ります。
- 「10 と、のこりは いくつ?」と聞きます。残りの 5こ を見て、「10 と 5 で 15」。
最初は物を動かしながら、慣れてきたら口だけで「7 を 2 と 5 に分けて、8 と 2 で 10、10 と 5 で 15」と言ってもらいます。ここまで言えたら、紙の問題に進んで大丈夫です。
学校では、10の作り方を2通り習います
8 + 7 なら、どちらの数を分けて10を作るかで、2通りのやり方があります。
- 7 を分ける:7 を 2 と 5 に分けて、8 と 2 で 10。10 と 5 で 15。
- 8 を分ける:8 を 5 と 3 に分けて、3 と 7 で 10。10 と 5 で 15。
どちらも先に10を作っているだけで、やっていることは同じです。日本文教出版の教科書では、先に「たす数を分ける」やり方(9 + 4 など)、そのあとに「たされる数を分ける」やり方(3 + 9 など)を習い、最後に、どちらのやり方でも計算できる問題をやります。家では、子どもが分かりやすいほうでかまいません。
教科書やノートでは、分けた数を下に2つ書く「さくらんぼ」の形で習うことが多く、「さくらんぼ計算」と呼ばれることもあります。
つまずきやすいところ
- 小さいほうの数を分けると楽:3 + 9 なら、9 を分けるより、3 を 1 と 2 に分けて「9 と 1 で 10、10 と 2 で 12」のほうが早いです。いつも同じほうを分けようとして手が止まる子には、「小さいほうを分けてみたら?」と声をかけてみてください。
- 10を作ったあとの残りが抜ける:「8 と 2 で 10」まで言えたのに、答えを「10」と書いてしまうことがあります。上の手順の4番目で、残りを指さして数えさせると防げます。
練習問題(答えつき)
公開しているプリント「小1 たし算(くり上がりあり)」1枚目から、答えが10をこえる問題を8問選びました。答えは一問ずつ確かめてあります。
| 問題 | 答え |
|---|---|
| 9 + 8 | 17 |
| 2 + 9 | 11 |
| 6 + 9 | 15 |
| 7 + 5 | 12 |
| 7 + 6 | 13 |
| 6 + 8 | 14 |
| 8 + 8 | 16 |
| 9 + 9 | 18 |
続きは 小1 たし算のプリント(くり上がり なし・あり 各3枚・答えつき)で。画面で解くとその場で丸がつく たし算のオンライン計算ドリル もあります(「くりあがり あり」を選びます)。このあとに習う 繰り下がりのある引き算の教え方 も書いています。
この記事の確かめ方
- 習う時期:日本文教出版「小学算数」1年 年間指導計画(令和6年度)・啓林館「わくわく算数」1年 年間指導計画(令和6年度)
- 10を作る2通りのやり方:文部科学省『小学校学習指導要領(平成29年告示)解説 算数編』第1学年(p.87。8 + 7 の例)。具体物で確かめることは p.76・85、10と関係づけて数を見ることは p.80
- 教科書の順番:日本文教出版「小学算数」1年 年間指導計画(令和6年度)の「11 たしざん」
- 練習問題:公開しているプリントの問題